【保存版】特定技能 試験とは?職種別の試験内容・難易度・受験方法まとめ


目次

特定技能と試験の重要性

2019年に導入された「特定技能」制度は、日本の深刻な人手不足を補うために設けられた新しい在留資格です。
特定技能の在留資格を取得するためには、技能実習2号を良好に修了しているか、「試験」をクリアすることが必要であり、技能実習を終了していない場合、この試験こそが外国人労働者にとって日本で働くための第一歩となります。

特定技能試験は、日本語能力を問う試験と、職種ごとの技能を確認する試験の二本柱で構成されており、制度全体の中で最も重要な要素です。

本記事では「特定技能試験」をテーマに、その概要から合格のための学習法までを徹底的に解説していきます。


特定技能試験とは?基本概要

特定技能試験は、「特定技能1号」の在留資格を取得するために必要な条件です。
受験者は、日本語能力試験と技能評価試験の両方に合格しなければなりません。

日本語試験は日常会話レベルの理解力を確認するものであり、技能評価試験は希望する職種で働くために必要な知識や実務能力を確認します。

これらの試験は日本国内だけでなく、海外の受験会場でも実施されており、多くの外国人が母国から受験しています。


試験が必要な職種一覧

特定技能の対象職種は2025年現在、16分野に限定されており、各分野ごとに専用の試験が実施されています。具体的には以下の通りです。

分野名主な職種・業務内容
介護施設介護、通所介護、訪問介護など
ビルクリーニングオフィスや施設の清掃、衛生管理
素形材産業鋳造、鍛造、溶接、機械加工など
産業機械製造業機械組立、機械保全、検査
電気・電子情報関連産業電子部品の組立・検査、製造
建設型枠、鉄筋、内装仕上げ、電気通信など
造船・舶用工業溶接、仕上げ、塗装、鉄工など
自動車整備自動車の定期点検、故障修理、整備業務
航空航空機地上支援業務
(グランドハンドリングなど)
宿泊ホテル・旅館でのフロント業務、清掃、接客
農業作物・野菜・果物の栽培、収穫
漁業沿岸・沖合での漁業作業、水産加工
飲食料品製造業食品工場での加工・包装・品質管理
外食業飲食店での接客、調理、店舗管理補助
鉄道駅務、車両の清掃・点検・整備など
林業伐採、集材、森林整備など

特に、介護、外食業、建設業は受験者が多く、需要の高さが際立っています。
業界ごとに試験内容が異なるため、志望する分野に応じた準備が欠かせません。


日本語能力試験(JLPT/NAT-TESTなど)について

特定技能試験で必要とされる日本語レベルは、日本語能力試験(JLPT)で言うと「N4程度」です。
これは、日常生活における基本的な日本語を理解できるレベルを指します。

JLPT(日本語能力試験)

 ・世界各国で実施される最も一般的な日本語試験。
 ・年2回実施され、認知度が高い。

NAT-TEST

 ・JLPTと同等のレベルを判定可能。
 ・実施回数が多く、受験機会が豊富。

学習期間は個人差がありますが、初学者がN4合格を目指す場合、通常は6か月〜1年程度の学習が必要です。

技能評価試験の内容と難易度

技能評価試験は、職種ごとに実施内容が異なります。

介護分野:利用者へのケア方法や安全な介助が試験対象(筆記・実技)

建設業:工具の使い方や基礎的な作業手順が評価対象

製造業:基礎的な加工技術や機械操作に関する知識を問われる

合格率は分野によって差があり、介護分野は比較的高めですが、建設や製造業は難易度が高い傾向にあります。

技能実習からの移行と試験免除

技能実習を修了した外国人は、特定技能へ移行できる仕組みがあります。

特に技能実習2号を良好に修了した者は、技能評価試験が免除されます。
この制度により、実習経験を積んだ人材はスムーズに特定技能へと移行できます。


試験の実施方法と受験場所

  • 海外試験会場:フィリピン、ベトナム、インドネシア、ミャンマーなどで実施。
  • 国内会場:都道府県ごとに設定。
  • 申込方法:原則オンライン。パスポート情報や写真データの提出が必要。

勉強方法と合格のためのポイント

  • 日本語学習:教科書、アプリ、オンライン教材を併用し、日常会話練習を重視。
  • 技能試験対策:過去問・模擬試験を繰り返し、実務経験を復習。
  • 体験談の活用:先輩合格者の経験を参考に学習戦略を立てる。

モチベーション維持も合格の鍵であり、学習仲間を作ることや学習スケジュールを可視化する方法が有効です。


よくある質問(FAQ)

試験は何語で受けられる?

基本は日本語ですが、一部職種は母国語対応もあり。

試験費用は?

数千円〜1万円程度が一般的。

合格証明書の有効期限は?

原則5年以内に使用が必要。

まとめと行政書士への相談のすすめ

特定技能試験は、日本で働くための大きな第一歩です。

日本語試験と技能試験をクリアすれば、在留資格「特定技能1号」を取得できます。

試験合格後には在留資格認定証明書の交付申請など複雑な手続きが待っているため、行政書士に依頼することで不備防止や迅速対応が可能です。

特定技能制度を通じて日本で働きたいと考えている方は、早めに準備を始め、専門家と一緒に進めていくのがおすすめです。

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