【2027年最新】特定技能に3分野追加へ|リネンサプライ・物流倉庫・資源循環を行政書士が徹底解説

2027年4月以降の外国人材受入れ制度に向けて、特定技能・育成就労の対象分野に新たな動きが出ています。
2026年1月23日に政府が閣議決定した分野別運用方針等により、これまで特定技能の対象ではなかった「リネンサプライ」「物流倉庫」「資源循環」の3分野が新たに追加される方向となりました。
これにより、特定技能の対象分野は従来の16分野から19分野へ拡大します。
2024年に追加された自動車運送業・鉄道・林業・木材産業に続き、特定技能制度はさらに幅広い産業へ広がることになります。
今回追加される3分野は、いずれも日本社会を支える重要な産業です。
ホテルや病院のリネン供給を担うリネンサプライ、ECや物流を支える物流倉庫、廃棄物処理・リサイクル・再資源化を担う資源循環は、日常生活や産業活動を維持するうえで欠かせません。
一方で、制度の詳細はまだ整備途中の部分もあります。
分野ごとの試験、従事できる業務範囲、受入企業の要件、協議会加入の有無、提出書類などは、今後の省令・告示・運用要領・試験実施要領等で具体化されていくことになります。
この記事では、行政書士カラフル事務所が、現時点で公表されている信頼できる情報を基に、特定技能に3分野が追加される背景、各分野の概要、企業が今から把握しておくべきポイントをわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 特定技能にリネンサプライ・物流倉庫・資源循環が追加される背景
- 2026年1月23日の閣議決定と対象分野拡大の概要
- 特定技能制度と育成就労制度の関係
- リネンサプライ分野で想定される仕事内容
- 物流倉庫分野で想定される仕事内容
- 企業が今から準備しておくべき確認事項
1. 特定技能制度とは?
特定技能とは、人材確保が困難な産業分野において、一定の専門性・技能を有する外国人材を受け入れるための在留資格です。
特定技能には、主に「特定技能1号」と「特定技能2号」があります。
特定技能1号は、相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。
特定技能2号は、熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。
特定技能1号では、原則として、分野ごとの技能試験と日本語試験に合格する必要があります。
ただし、技能実習2号を良好に修了した方など、一定の場合には試験が免除されることがあります。
制度の目的は、単なる外国人労働者の受入れではありません。
国内人材の確保、生産性向上、省力化などの取組を行ってもなお人材不足が深刻な分野において、一定の技能を持つ外国人材を受け入れることにあります。
| 区分 | 概要 | 実務上のポイント |
|---|---|---|
| 特定技能1号 | 相当程度の知識又は経験を 必要とする技能を要する業務 | 技能試験・日本語試験・ 支援計画・受入機関要件の 確認が重要 |
| 特定技能2号 | 熟練した技能を要する業務 | 分野ごとの対象業務・ 試験制度・実務経験要件の 確認が必要 |
特定技能制度全体について詳しく知りたい方は、行政書士カラフル事務所の特定技能ビザの解説ページもあわせてご確認ください。
2. 2027年4月に向けて何が変わるのか
今回の重要なポイントは、特定技能制度と育成就労制度の対象分野に、新たに3分野が追加されることです。
2027年4月には、技能実習制度に代わる新制度として育成就労制度が始まる予定です。
育成就労制度は、外国人材を一定期間かけて育成し、将来的に特定技能1号へ移行することを見据えた制度です。
そのため、今後は「育成就労で受け入れ、特定技能1号へ移行する」という流れがより重要になります。
今回追加されるリネンサプライ・物流倉庫・資源循環についても、育成就労と特定技能の両方を見据えた受入れ分野として整理されていくことが想定されます。
今回の制度改正のポイント
- 特定技能・育成就労の対象分野に3分野が追加される方向
- 追加分野はリネンサプライ、物流倉庫、資源循環
- 対象分野は16分野から19分野へ拡大
- 省令・告示・運用要領・試験制度の整備後、順次受入れが可能になる見込み
- 企業は今後の詳細公表を確認しながら準備を進める必要がある
ここで注意したいのは、閣議決定されたからといって、すぐにすべての企業が3分野で特定技能外国人を採用できるわけではないという点です。
実際の受入れには、分野ごとの試験実施、受入企業の要件、提出書類、協議会加入、雇用契約、支援体制などが整備される必要があります。
したがって、現時点では「追加が決まった分野」であり、「詳細な運用は今後確認が必要な分野」と理解しておくことが大切です。
3. 新たに追加される3分野の全体像
今回追加される3分野は、いずれも日本の生活・産業・環境を支える基盤的な業界です。
| 追加分野 | 主な業界 | 想定される主な業務 | 社会的な役割 |
|---|---|---|---|
| リネンサプライ | ホテル、旅館、病院、介護施設向けのリネン供給 | 回収、仕分け、洗濯、仕上げ、検品、梱包、納品準備 | 観光・医療・介護サービスの衛生環境を支える |
| 物流倉庫 | 倉庫業、物流センター、EC物流、流通加工 | 入荷、検品、仕分け、ピッキング、梱包、出荷、在庫管理補助 | 物流網・EC・小売流通を支える |
| 資源循環 | 廃棄物処理、リサイクル、再資源化、資源回収 | 選別、分別、破砕、圧縮、再資源化工程、処理補助 | 循環型社会・サーキュラーエコノミーを支える |
これら3分野に共通するのは、現場作業が多く、一定の技能や安全理解が必要でありながら、慢性的に人材確保が難しいという点です。
また、いずれの分野も単純作業の人手不足対策としてだけではなく、社会インフラを維持するために重要な分野です。
ホテルや病院に清潔なリネンが届かなければ、観光や医療の品質に影響します。
物流倉庫が機能しなければ、ECや小売の流通が止まります。
資源循環が滞れば、廃棄物処理やリサイクルに支障が生じます。
その意味で、今回の3分野追加は、外国人材受入れの対象を広げるだけでなく、日本の社会基盤を支える産業を維持するための制度改正といえます。
4. なぜ今、3分野が追加されるのか
今回3分野が追加される背景には、複数の社会的・経済的要因があります。
少子高齢化による労働力不足
日本では少子高齢化により、生産年齢人口が減少しています。
多くの業界で人材確保が難しくなっていますが、特に現場作業を伴う産業では若年層の採用が難しく、慢性的な人手不足が続いています。
リネンサプライ、物流倉庫、資源循環はいずれも、現場での継続的な作業が必要な産業です。
機械化・自動化が進んでいる部分もありますが、仕分け、検品、確認、例外対応、安全管理など、人の手が必要な工程は多く残っています。
観光・医療・介護需要の増加
リネンサプライ分野では、ホテル・旅館などの宿泊施設、病院、介護施設が主な取引先となります。
インバウンド需要の回復、国内旅行需要の増加、高齢化による医療・介護需要の拡大により、リネン類の供給量は増加傾向にあります。
宿泊業や介護分野はすでに特定技能の対象分野ですが、その周辺産業であるリネンサプライが人手不足になると、宿泊・医療・介護サービス全体にも影響が出ます。
EC拡大と物流現場の負担増加
物流倉庫分野では、EC市場の拡大により、入荷、ピッキング、検品、梱包、出荷といった倉庫内作業の需要が増加しています。
また、物流業界では自動車運送業の人手不足や働き方改革への対応も課題となっています。
運送だけではなく、倉庫内の作業体制が整わなければ、物流全体の効率は上がりません。
そのため、物流倉庫分野が特定技能の対象に加わることは、物流全体の維持・強化という観点からも重要です。
循環型社会・サーキュラーエコノミーへの対応
資源循環分野では、廃棄物処理、リサイクル、再資源化がテーマとなります。
国の循環型社会形成推進基本計画やサーキュラーエコノミーへの移行の流れを踏まえると、資源循環分野の重要性は今後ますます高まります。
資源を捨てるのではなく、選別・分別・再利用・再資源化する仕組みを社会全体で整えるためには、現場を支える人材が不可欠です。
資源循環分野の追加は、環境政策と人材政策が重なる分野ともいえます。
5. リネンサプライ分野とは?
リネンサプライとは、ホテル、旅館、病院、介護施設などで使用されるシーツ、タオル、寝具、ユニフォームなどのリネン類を、貸出・回収・洗濯・仕上げ・納品する事業です。
利用者から見るとあまり目立たない業界ですが、宿泊、医療、介護、観光を支える非常に重要な分野です。
清潔なシーツやタオルが安定的に供給されなければ、ホテルや病院のサービスは成り立ちません。
リネンサプライで想定される主な業務
| 工程 | 主な内容 | 実務上の注意点 |
|---|---|---|
| 回収・受入 | 使用済みリネン類を 受け入れる | 衛生管理、異物混入、 数量確認が重要 |
| 仕分け | シーツ、タオル、ユニフォーム等を種類別に分ける | 品目ごとの処理方法を 理解する必要がある |
| 洗濯・乾燥 | 業務用機械で洗浄・ 乾燥を行う | 機械操作、安全管理、 衛生管理が重要 |
| 仕上げ | アイロン、折りたたみ、 検品を行う | 品質確認、汚れ・破損の 発見が必要 |
| 梱包・出荷 | 納品先ごとにまとめ、 出荷準備を行う | 数量ミス、納品先間違いを 防ぐ管理が必要 |
リネンサプライ分野では、工場内作業が中心になると考えられますが、衛生管理、機械操作、安全確認、納品先ごとの仕分けなど、一定の技能と正確性が求められます。
また、病院や介護施設向けのリネン類を取り扱う場合、衛生面の管理が特に重要です。
外国人材を受け入れる企業は、作業マニュアルの多言語化、やさしい日本語での指導、安全衛生教育の整備を進める必要があります。
行政書士の実務ポイント
リネンサプライ分野では、単に「洗濯作業をする人材」を受け入れるのではなく、衛生管理・品質管理・安全管理を含めた受入体制が重要になります。
今後公表される分野別運用要領で、対象業務と企業要件を必ず確認しましょう。
6. 物流倉庫分野とは?
物流倉庫分野は、今回追加される3分野の中でも特に注目度が高い分野です。
物流倉庫は、商品が生産者・メーカー・輸入業者から消費者や店舗へ届くまでの中間地点として重要な役割を担います。
倉庫内では、入荷、検品、保管、ピッキング、梱包、出荷などの作業が行われます。
近年はEC市場の拡大により、小口・多品種・短納期の物流が増加しています。
その結果、倉庫内作業の需要が大きくなり、現場の人手不足が深刻化しています。
物流倉庫で想定される主な業務
| 工程 | 主な内容 | 実務上の注意点 |
|---|---|---|
| 入荷 | 倉庫に届いた商品を 受け入れる | 数量確認、破損確認、 伝票確認が必要 |
| 検品 | 商品に間違い・破損・ 不足がないか確認する | 正確性と集中力が 求められる |
| 仕分け | 商品を配送先・ 保管場所ごとに分ける | 誤仕分け防止の 教育が必要 |
| ピッキング | 注文に応じて商品を取り出す | 品番・数量・ロケーション 管理の理解が必要 |
| 梱包・出荷 | 商品を梱包し、配送に回す | 破損防止、配送先確認、 安全作業が重要 |
物流倉庫分野では、単純な荷物運びだけではなく、在庫管理、商品識別、端末操作、作業手順の理解、安全確認が必要になる場面もあります。
今後の試験制度では、倉庫内作業に必要な基本知識や安全衛生に関する内容が問われる可能性があります。
自動車運送業分野との違い
物流倉庫分野は、特定技能「自動車運送業」と混同されやすい分野です。
自動車運送業分野は、トラック、バス、タクシーなどの運転業務が中心です。
一方、物流倉庫分野は、倉庫内での入荷、検品、仕分け、ピッキング、梱包、出荷などが中心になると考えられます。
| 分野 | 中心業務 | 主な違い |
|---|---|---|
| 自動車運送業 | トラック・バス・タクシー等の運転業務 | 運転免許、運転技能、日本語能力、安全運転管理が重要 |
| 物流倉庫 | 倉庫内の入荷・検品・仕分け・ピッキング・梱包・出荷 | 倉庫内作業、安全衛生、商品管理、端末操作等が重要 |
物流企業では、将来的に「自動車運送業」と「物流倉庫」の両方の特定技能外国人を活用する可能性があります。
ただし、それぞれ対象業務や要件が異なるため、在留資格上どの分野で受け入れるべきかを慎重に確認する必要があります。
特定技能について詳しく知りたい方は、行政書士カラフル事務所の特定技能の解説ページをご覧ください。
7. 資源循環分野とは?
資源循環分野とは、廃棄物や使用済み資源を適切に処理し、再利用や再資源化を行うことで循環型社会を支える産業です。
近年では「サーキュラーエコノミー(循環経済)」という考え方が世界的に広がっており、日本でも資源循環産業の重要性が急速に高まっています。
しかし、その一方で現場では深刻な人手不足が続いています。
選別、分別、再資源化工程などは依然として人の手による作業が多く、若年労働者の確保も難しい状況です。
そのため政府は、育成就労制度および特定技能制度の対象分野として資源循環分野を追加する方向で制度整備を進めています。
資源循環分野の主な役割
- 廃棄物の適正処理
- リサイクル資源の回収
- 再資源化による資源の有効活用
- 脱炭素社会の実現への貢献
- 循環型社会形成推進基本計画の実現
資源循環分野で想定される主な業務
| 工程 | 主な内容 | 実務上の注意点 |
|---|---|---|
| 選別 | 資源ごとに仕分けを行う | 異物混入防止が重要 |
| 分別 | 種類別に分類する | 処理基準の理解が必要 |
| 破砕 | 機械で細かく処理する | 安全管理が重要 |
| 圧縮 | 保管・輸送効率向上のため 圧縮する | 設備操作教育が必要 |
| 再資源化 | 原材料として再利用できる 状態にする | 品質管理が重要 |
特に資源循環分野では、安全衛生管理が非常に重要になります。
フォークリフト、重機、破砕設備などを使用する施設も多く、受入企業には日本人従業員と同様の安全教育体制が求められることになります。
行政書士の実務ポイント
資源循環分野では、在留資格だけでなく、廃棄物処理法、労働安全衛生法、自治体条例など複数の法令が関係します。
受入れを検討する際は、外国人雇用と許認可の両面から確認することが重要です。
8. 特定技能で受入れ可能になる企業と想定業務
特定技能制度では、「どの会社で働くか」だけではなく、「どの業務に従事するか」が非常に重要です。
そのため、単にリサイクル会社だから対象、物流会社だから対象というわけではありません。
実際に外国人が担当する業務内容が対象業務に該当する必要があります。
現時点で想定される受入企業は、リネンサプライ工場、物流センター、EC物流倉庫、流通加工センター、リサイクル施設、資源回収事業者、再資源化施設、産業廃棄物中間処理施設などです。
対象業務と付随業務の違い
特定技能では、対象業務だけでなく「関連業務」や「付随業務」も一定範囲で認められます。
例えば物流倉庫分野であれば、ピッキング作業の前後に行う清掃や整理整頓などは付随業務に該当する可能性があります。
しかし、付随業務ばかりを行わせたり、まったく別分野の業務に恒常的に従事させたりすることは認められません。
これは既存の特定技能制度でも同様です。
そのため、企業側は「外国人に何を担当させるのか」を明確に整理しておく必要があります。
実務上よくある誤解
「特定技能で採用したから何でもやってもらえる」という考えは誤りです。
特定技能は分野ごとに対象業務が決められており、主たる業務が対象分野内であることが前提になります。
9. 受入れ企業に求められる要件
新3分野が追加されても、特定技能制度の基本的な受入要件は大きく変わらないと考えられます。
- 適正な雇用契約を締結すること
- 日本人と同等以上の報酬を支払うこと
- 労働関係法令を遵守していること
- 社会保険へ適正加入していること
- 支援体制を整備していること
- 分野別協議会への加入等を行うこと
特に重要なのが「日本人と同等以上の報酬」です。
特定技能制度は安価な労働力を確保する制度ではありません。
同じ業務に従事する日本人と比較して、不当に低い賃金で雇用することは認められていません。
また、登録支援機関へ支援を委託する場合でも、最終的な受入責任は受入企業にあります。
協議会加入の重要性
既存分野でも、多くの分野で協議会への加入が義務付けられています。
新3分野についても、今後公表される制度内容によっては協議会加入や定期報告が必要になる可能性があります。
制度開始後に慌てないためにも、企業は早い段階から情報収集を行うことが重要です。
10. 外国人本人に求められる要件
企業だけでなく、外国人本人にも一定の要件が求められます。
既存の特定技能制度では、原則として技能試験と日本語試験への合格が必要です。
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| 技能試験 | 分野ごとの業務知識・技能を確認 |
| 日本語試験 | 生活・業務に必要な日本語能力を確認 |
| 健康状態 | 業務遂行に支障がないこと |
| 法令遵守 | 適法な在留状況であること |
なお、技能実習2号を良好に修了した場合には、試験免除ルートが認められる可能性があります。
ただし、新3分野においてどの職種・作業が移行対象となるかは今後の制度整備を確認する必要があります。
また、現場では日本語能力試験の合格だけでは十分とはいえません。
安全指示を理解し、作業手順を守り、周囲とコミュニケーションを取れることが重要になります。
企業が採用前に確認したいポイント
- 試験合格ルートか技能実習修了ルートか
- 日本語能力の実態
- 安全教育を理解できるか
- 長期就労の意思があるか
- 育成就労からの移行可能性があるか
11. 育成就労制度との関係|2027年以降の外国人材受入れの主流になる可能性
2027年4月以降、新3分野を考えるうえで欠かせないのが「育成就労制度」との関係です。
育成就労制度は現在の技能実習制度に代わる新制度として創設されます。
従来の技能実習制度は「国際貢献による人材育成」が建前でしたが、実際には労働力確保の側面が強く、制度趣旨との乖離が指摘されていました。
これに対し、育成就労制度は最初から「人材育成」と「人材確保」を両立させる制度として設計されています。
そして最終的なゴールは、育成就労から特定技能1号への移行です。
今後想定される人材育成ルート
育成就労(約3年)
↓
特定技能1号
↓
特定技能2号(対象分野のみ)
↓
長期就労・定着
今回追加されるリネンサプライ、物流倉庫、資源循環についても、単なる「人手不足対策」ではなく、育成就労から特定技能への移行を前提とした制度設計になる可能性が高いと考えられています。
企業は「採用」ではなく「育成」を考える時代へ
これまでの技能実習制度では、「3年で帰国する人材」という考え方をしていた企業も少なくありませんでした。
しかし今後は、育成就労から特定技能へ移行し、長期間働く外国人材が増える可能性があります。
そのため企業には、採用後の教育体制、日本語教育、安全教育、キャリア形成支援など、中長期的な人材育成の視点が求められるようになります。
12. 企業が今から準備しておくべきこと
制度開始までまだ時間があるからといって、何も準備しなくてよいわけではありません。
実際には、制度開始後に募集を開始しても、人材確保競争が激しくなれば優秀な人材はすぐに採用されてしまいます。
新3分野で外国人材活用を検討している企業は、今のうちから次のような準備を進めることをおすすめします。
① 受入体制の整備
- 就業規則の見直し
- 雇用契約書の整備
- 安全衛生教育体制の整備
- 多言語対応マニュアルの作成
- 相談窓口の設置
② 採用計画の見直し
外国人材の採用は、日本人採用とは異なり、在留資格手続きや受入準備期間が必要です。
「人が辞めたからすぐ採用する」という対応は難しいため、中長期的な採用計画を立てることが重要です。
③ 住居・生活支援体制の確認
特定技能外国人は、日本で生活するための支援が必要になる場合があります。
- 住居の確保
- 銀行口座開設支援
- 携帯電話契約支援
- 行政手続き支援
- 生活オリエンテーション
登録支援機関へ委託する場合でも、企業側が内容を理解しておくことが重要です。
④ 制度情報の継続的な収集
現時点では、新3分野に関する詳細制度はまだ整備途中です。試験制度、対象業務、協議会加入、提出書類などは今後公表されるため、最新情報を継続的に確認する必要があります。
登録支援機関について詳しく知りたい方は、行政書士カラフル事務所の登録支援機関の解説ページをご覧ください。
13. よくある質問(FAQ)
- 2027年4月になればすぐに外国人を採用できますか?
-
必ずしもそうではありません。
試験制度、運用要領、協議会制度などが整備される必要があります。
実際の受入開始時期は今後の公表情報を確認する必要があります。 - 技能実習生は新3分野へ移行できますか?
-
どの職種・作業が移行対象になるかは今後公表される見込みです。
現時点では詳細未公表の部分があります。 - 登録支援機関への委託は必須ですか?
-
自社で支援体制を構築できる場合は必須ではありません。
ただし、多くの企業は登録支援機関へ委託しています。 - 協議会加入は必要になりますか?
-
既存分野では加入が求められるケースが多いため、新3分野についても今後の制度公表を確認する必要があります。
- 外国人を採用すれば人手不足は解消しますか?
-
外国人材は重要な戦力になりますが、教育体制や定着支援も重要です。
採用だけでなく育成の視点が必要です。
14. 行政書士へ相談するメリット
新3分野の追加は、多くの企業にとって大きなチャンスになる一方で、制度理解が不十分なまま進めると、採用後のトラブルや不適切な運用につながる可能性があります。
特に次のようなケースでは、専門家への相談をおすすめします。
- 自社が対象企業に該当するか分からない
- どの在留資格が適切か判断できない
- 登録支援機関を利用すべきか迷っている
- 受入体制の整備方法が分からない
- 育成就労制度との違いを理解したい
- 将来的な外国人雇用戦略を検討したい
制度開始後は申請件数の増加も予想されます。
早めに準備を進めることで、優秀な外国人材の確保につながる可能性があります。
まとめ|2027年制度開始前に動いた企業が有利になる
2027年に向けて、特定技能・育成就労制度の対象分野にリネンサプライ、物流倉庫、資源循環が追加される方向となっています。
これらの分野はいずれも日本社会を支える重要な産業であり、今後の人材確保戦略において外国人材の活用はますます重要になると考えられます。
一方で、制度の詳細はまだ整備途中であり、対象業務、試験制度、受入要件などは今後公表される情報を確認する必要があります。
制度開始後に慌てるのではなく、今のうちから情報収集と受入体制整備を進めておくことが、将来的な人材確保の成功につながるでしょう。
行政書士カラフル事務所へご相談ください
行政書士カラフル事務所では、特定技能、育成就労、就労ビザ、登録支援機関、外国人雇用に関するご相談を承っています。
・特定技能外国人の受入れ
・在留資格認定証明書交付申請
・在留資格変更許可申請
・登録支援機関との連携支援
・外国人雇用体制構築支援
・育成就労制度への対応支援
千葉県木更津市を拠点に全国対応しております。
Zoom相談にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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